デジカメの画質にこだわるなら、イメージセンサーに着目しよう!

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今回は、デジカメの要であるイメージセンサーについて解説したいと思います。

イメージセンサーがどんなもので、画質にどう影響するのか、画素数が多ければ高画質なのか、裏面照射とかいう種類があるけど何が違うのか、という皆さんの疑問についてお答えしたいと思います。

目次

イメージセンサーとは

イメージセンサーは、人間の目に相当する部分で、レンズから入った光(像)を電気信号に変換してくれる半導体の部品です。
画質を左右する要素として、レンズ、イメージセンサー、画像エンジンの3つがあるのですが、イメージセンサーはその中核を成すキーデバイスと言えます。

サイズの違いは画質の違い

イメージセンサーは、搭載されるカメラのサイズに応じて様々なサイズがあります。

例えば、スマートフォンやコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)では、1/2.3型 がメインで使われていますし、高級コンデジだと1型以上のサイズが使われています。

また、一眼レフタイプ(ミラーレス含む)は APS-Cと呼ばれる大き目のイメージセンサが主流になっています。

イメージセンサーは光を受けて電気信号に変換する部品であるため、サイズが大きい=面積が大きい方が、一度により多くの光を変換することができるため、画質に有利に働きます。

特に光が少ない室内や夜の撮影において、イメージサイズの大きさが顕著に現れます。

光が少ないとイメージセンサーに当たる光も少なくなるため、デジタルカメラは信号を増幅します。

「このことをISO感度を上げる」と言うのですが、感度が上がるとノイズが載りやすくなります。

例えば小さな音で録音している音楽を再生する時、ボリュームを上げるとノイズが目立ってくると思いますが、これと同じです。

従って、画質を望むのであれば、より大きなイメージセンサーを搭載している製品を選ぶ必要があります。

但し、イメージセンサーはカメラの中で最も高価な部品と言えますので、サイズに比例してカメラの値段も跳ね上がっていきます。

決められた予算の中で、一番大きなイメージセンサーを搭載している製品を選ぶことが大切です。

センサーサイズが大きくても、画素数が多いと逆効果

イメージセンサーは、実はフォトダイオードと呼ばれる半導体部品が集まってできています。

このフォトダイオード1つ1つが1画素に相当しますので、例えば、2000万画素のイメージセンサーだと、2000万個のフォトダイオードで構成されていることになります。

さて、ここで問題です。

同じサイズのイメージセンサーがあって、片方は1000万画素、もう片方は2000万画素だとしたら、どちらが高画質でしょうか?

勿論、画素が多い方が高画質だと言えるのですが、これは解像度(写真を隅々まで細かく表現する力)を中心に考えた場合です。

画質は解像度だけではなく、ノイズの少なさ、画像の諧調(グラディーション)が豊かであることも大切です。

画素数が多くなるほど、1つ1つのフォトダイオードの面積が小さくなるため、光を集める能力が低下し、ノイズが増えたり、グラディーションが再現できなくなるという弊害も起きます。

画素数が多くなっても、トータル面積は同じだから、画質に影響しないんじゃないか思われる方がいるかもしれませんね。

確かに、隙間なく敷き詰められているとしたら、光の量は変わらないかもしれませんね。

でも、残念ながらフォトダイオードの周辺には配線がされているため、画素数を増やすほど配線が占める面積も増え、光が集めにくくなるのです。

フォトダイオードの中心から、隣のフォトダイオードの中心までの距離のことを画素ピッチと呼んでいます。

画素数が多くなると、画素ピッチが狭くなるので、異なったイメージサイズで画質を検討する場合、この画素ピッチが役に立ちます。

これは、「詰め放題のお菓子を買うとき、大袋と小袋のどちらに詰め込むのがお得か」と似ています。

当然、センサーサイズが同じであれば、画素数が少ない方が綺麗な画像が得られます。

仮に、「大きなセンサーで高解像度」、「小さなセンサで低解像度」という2つのデジカメがあったとします。この場合はどちらが高画質かをすぐに判断できませんが、画素ピッチを計算すれば答えが出せます。

効率良く光をあつめられる裏面照射型イメージセンサ

イメージセンサーはフォトダイオードの集合で、フォトダイオードの周りには配線が張られていることを説明しました。

そこで登場したのが裏面照射型と呼ばれるイメージセンサーです。

これは、イメージセンサーの裏表を逆にすることで、配線の影響を少なくしようという発想で生まれました。

イメージセンサーを平面的にみると周りに配線が張られているように見えますが、実際はセンサー表面から少し奥まったところにフォトダイオードが配置されています。

裏表をひっくり返すことで、フォトダイオードがより表面に近づく事になり、光が集めやすくなるのです。

裏面照射にすることで感度が2倍になるため、光が少ない室内や夕景、夜景などで効果を発揮しますが、単純に裏表にしただけではなく、加工のためにコストが高くなることから、ある一定以上の価格帯の製品で採用されています。

人間の目は、200dpb 以上の解像度を見分けられない

印刷物の解像度を現す単位として、1インチの幅の中に、何ピクセル(=ドット)あるかを示した dpi (ドット パー インチ)というものがあるのですが、人間の目は200 dpi 以上の解像度は見分けがつかないと言われています。

勿論個人差はあるとは思いますが、200 dpi と800 dpi の印刷物を比べた場合、どちらも同じように見えるという事です。

モニタかテレビで鑑賞するなら200万画素、A4に印刷するなら800万画素あれば十分事が足ります。

画面で拡大して、細かいディテールを確認するという用途であれば解像度は重要になってきますが、多くの方はフルハイビジョンのモニタかテレビで再生したり、ハガキサイズ、多くてもA4サイズで印刷することがほとんどだと思いますので、それほど画素数の多さにこたわる必要は無いと思います。

まとめ

画質を優先するのであれば、

  • イメージセンサーサイズは大きい方を選ぶ
  • 同じイメージセンサーサイズなら、解像度が低い方を選ぶ
  • 裏面照射型のイメージセンサーを選ぶ

ということを念頭に置いて、製品を選定すればOKです。

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