開放F値はレンズの性能を知る上での重要な数値です。
開放F値とカメラ側の絞り値(F値)とは何が違うのか、開放F値の意味と評価方法についてご説明します。
目次
開放F値はレンズによる光の減衰量を絞り値に見立てたもの
開放F値とは、光がレンズを通る間に減衰する量を、絞り値に置き換えた値です。
絞りは光の量を調整するための機構で、カメラの操作で変更することが出来ます。
しかし、レンズで減衰する量はカメラ側でどうすることも出来ません。
そこで、減衰量を絞りを絞った事に見立てて表現したのが開放F値です。
言い換えると、カメラ側では全く絞っていない状態で、レンズが光を弱めた(=絞った)値の事です。
単焦点レンズはレンズの枚数が少ないので、開放F値を小さくしやすく、それが一つの売りになっています。
例えば、F2.8や、F2.0、F1.8 という小さな開放F値が作りやすいのです。
一方、ズームレンズで開放F値を小さくしようとすると、レンズの径を大きくする必要が生じるため、ボディサイズとコストが跳ね上がってしまいます。
そこで、価格とサイズ(重さ)、性能のバランスを考えて、製品の開放F値を決めているのです。
屋内や夕景・夜景では、開放F値が小さいレンズを選ぼう
ズームレンズの場合は、開放F値がF2.8だとかなり優秀な方で、多くの場合はF3.3とかF4.0になってしまいます。
また、ズームするほど開放F値が大きくなるので、ズームを最大にした場合、F6.0やF6.9 という大きな値になります。
開放F値が大きいと、光の量が大きく減衰するため、特に光が少ない屋内や夕景、夜景ではカメラはISO感度を上げようとします。
ISO感度が上がると、それに伴ってノイズが増えてしまうため、結果的に画質が低下することになります。
屋内や夕景、夜景での撮影が多い場合は、できるだけ開放F値の小さい製品を選びましょう。
まとめ
それでは、まとめです。
- 開放F値とは、光がレンズを通る間に減衰する量を、絞り値に置き換えた値
- 屋内や夕景・夜景など、光が少ない場所で撮影するのであれば、出来るだけ開放F値が小さい方が有利
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