スマホのカメラ/動画機能をデジカメとしてみた場合、通常のスナップ撮影では性能の差はありません。
むしろ、スマホの方が常に持ち歩いて気軽に撮影できる点を考えると、スナップに適しています。
特に、小さなお子様の成長記録として使う場合、スマホは最も適していると思っています。
私の子供達が小さかったころは、まだスマホが無かったので、常にコンパクトデジカメを持ち歩いていましたが、その解像度は200万画素。
一応動画も撮影できましたが、640×480 という解像度でハイビジョンの1/4程度、しかも若干カクカクした動画しか撮れませんでした。
それでも私にとって必需品でした。
コンデジとしてみた時のスマホの致命的弱点
スマホのカメラ性能が上がると、コンデジが無くなるのではないかという声もちらほら聞こえてきます。
しかし、スマホはあくまでもスマホとしての携帯性や機能性を追求しているため、デジカメとして考えた時に以下の制限があります。
- バッテリーが交換できない
- センサーサイズが小さいため、高画質、高感度撮影が苦手
- 高倍率ズームが搭載できない
スマホは、デジカメの様にバッテリーが切れたら予備バッテリーに交換という事が出来ません。
そもそも、そういう利用は想定されていません。
センサーサイズにしても、あの薄い本体サイズに大きなイメージセンサーを搭載すると、それに見合ったレンズが必要になるので、今の薄さに収まり切れなくなります。
今の主流は1/2.3型ですが、1型の様な大きなセンサーはとても搭載できないのです。
ズーム倍率にしても、やはり薄さの制限から10倍や20倍のレンズを搭載することはできません。
逆に、ズーム倍率が低いスナップ撮影向きのコンデジは、スマホのカメラ機能に取って代わられるでしょう。
コンデジが生き残る道は?
これからのコンデジは、スマホが不得意とする分野、例えば「高画質化」「ズームの高倍率化」「アウトドア」に特化していくものと思います。
例えば、1型以上のイメージセンサーを搭載する、30倍や50倍のズームを搭載する、水深50mの水圧に耐えるなどの性能を持たせると、本体は数センチから十数センチくらいの厚さが必要になります。
つまり、気軽な撮影はスマホで、何らかの目的を持った撮影はコンデジでという棲み分けをしつつ、両方がそれぞれの道に進化していくことになります。
下記のグラフは、2014年~2018年9月における主要メーカー(キャノン、ニコン、富士フィルム、ソニー、パナソニック、オリンパス、ライカ、カシオ、リコー)の新製品数と、その中で高倍率ズーム機(300mm以上)が占める割合を示しています。
新製品の発表台数が減っているのは、スマホが影響しているのだと思われます。
その中で焦点距離300m以上の高倍率ズーム機が占める割合は昨年や2016年より上がっています。
下記のグラフは高画質機(イメージセンサー1型以上)の割合です。
明らかに高画質機の比率が上がっていることが見て取れますね。
1型イメージセンサーの量産でセンサーの価格が下がったことや、技術の進歩等が後押ししていることも理由の一つだと思いますが、昨年あたりから高画質機の比率が半分以上を占めるようになってきました。
スマホを補ってくれるコンデジは?
もし、コンデジを購入しようか迷っている方で、それほど撮影枚数が多くないのであれば、わざわざコンデジを購入する意味はありません。
逆に、写真をたくさん撮るのでバッテリーが心配、スマホの画質に不満がある、被写体にズームして写真を撮りたい、ダイビングなどの過酷なアウトドアで撮影したいなどの目的がある方は、コンデジを買う価値があります。
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