撮像素子(別名イメージセンサー)は、レンズから入った光を電気信号に変換するセンサーです。
その種類や構造、大きさによって、画質か解像感が変わります。
今はCMOSが主流
撮像素子は大きく分けてCCDとCMOSの2種類があります。
これはどちらが良いという訳ではなく、それぞれの特長があるので、デジカメの設計者がどちらを選ぶかによります。
例えば、CCDは、感度が良い、暗い場所でのノイズが少ないというメリットがある反面、製造コストが高く、消費電力も高いというデメリットがあります。
一方CMOSは、信号を高速に取り出せる、消費電力が低い、製造コストが安いというメリットがある反面、暗い場所でのノイズが多い、動きが速いと像が歪みやすいというデメリットもあります。
ただ、CMOSはコストが安く量産化がされやすいことから、様々な改良がされており、デメリットはほぼ克服されています。
2017年頃は、CCDを採用した製品が2割くらいを占めていましたが、2018年においては、ほぼ全てと言っていいくらいの製品がCMOSを採用しています。
画質については、CCDとCMOSのどちらであったも、あまり変わりません。
光が少ない屋内や夕景・夜景なら裏面照射型がベスト
撮像素子は複数の画素で構成されている訳ですが、1つ1つの画素から生じた電気信号を画像処理装置に送るためには、当然配線が必要になります。
この配線が光を電気信号に変換する際、邪魔になります。
それを解決したのが裏面照射型であり、その発展形の積層型になります。
以前は高級機だけに採用されていましたが、最近は2万円台の製品でも搭載されています。
裏面照射型は暗い場所で撮影する際、ノイズが軽減されるという事を覚えておいてください。
サイズは大きい方が画質が良い
コンデジにおける撮像素子の主流は 1/2.3型ですが、一部の高級機では1型や、一眼レフ(ミラーレス含む)で使われる4/3型、APS-C型、フルサイズという大きな撮像素子を搭載した製品も存在します。
撮像素子が大きいと、光が少ない場所でもノイズが少なく、撮影した画像の諧調(グラディーション)が豊かになります。
1/2.3型と1型では、面積比に4倍の違いがありますので、それだけ多くの光を取り込めるようになります。
撮像素子が大きくなると、レンズも大きく作る必要がありますので、コンパクトなサイズで高倍率ズームを求めるなら、1/2.3型がベストです。
本体サイズ(重量)と画質の両方を求めるなら、1型がベストです。
解像度が多すぎるとノイズが出やすくなる
スペック表には、有効画素数と総画素数の2つが記載されていて、総画素数は採用している撮像素子が持つ物理的な画素の数を、有効画素数は実際に使われる画素数を現しています。
大半の製品は、総画素数と有効画素数が近い値になっていますが、中には総画素数2000万画素、有効画素数1600万画素という製品もありますので、ご注意下さい。
さて、画素数が多いと、1つ1つの画素の面積が小さくなるため、光を集めにくくなります。
撮像素子が同じであれば、画素数が少ない方が画質は良く(ノイズが少なく、色の諧調が豊かに)なる傾向にありますが、1割~2割程度の差であれば、ほとんど変わりません。
むしろ、メーカーの画像補正(画像処理エンジン)の性能の方が影響が大きいので、スペック上はあまり気にする必要は無いでしょう。
まとめ
それでは、まとめです。
- 撮像素子は画質において重要な部分
- 高画質を求めるなら、撮像素子のサイズが大きいものを
- 出来るだけ小型で高倍率ズームがいいなら、撮像素子は1/2.3型の一択
- 今は画素数は1800万画素~2000万画素が主流。それほど気にする必要はなし
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