【真実】デジカメの画素ピッチは大きいほど画質が綺麗!その理由は?

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デジカメで画質の性能を測る指標として「画素数」がありますよね。

実は、あまり知られていませんが、もう1つの指標として「画素ピッチ」があります。

そして、画素数が増えるほど、画質が悪くなっているという特徴を持っています。

その理由について、解説していきたいと思います。

画素ピッチとは、画素間の距離のこと

画素ピッチとは、画素(受光部分)隣り合う画素の距離のことで、通常はマイクロメートル(μm)という単位を使います。

ちなみに、1マイクロメートルは 1/1000 mm (千分の1ミリ)です。

画素ピッチの計算方法

画素ピッチは次のように計算できます。

イメージセンサーの面積は、縦横のサイズを掛ければ計算できます。

それを画素数で割って、ルートを取るとミリメートルの単位で答えが返ってくるので、1000を掛けてマイクロメートル(㎛)にしています。

コンデジの仕様表に記載されていることが多いので、気になる製品があったら、計算してみて下さい。

ここで一例を出しておきます。

たとえば、キャノンのフルサイズ一眼レフ EOS6D について画素ピッチを計算すると、次のようになります。

画素ピッチが小さいほど、画質が悪くなる

では、画素ピッチが小さいほど、どうして画質が悪いのでしょう?

同じ面積で画素数を増やしていく場合、画素と画素の間を短くしていくしかありませんよね。

電車に多くのを乗せようとすると、人と人の距離が見近くなるのと同じです。

下記の図は、コンデジやスマホで多く使われている1/2.3型イメージセンサーにおいて、画素数を増やすと画素ピッチが小さくなっていくことを表しています。

600万画素の場合にくらべて、4000万画素だと画素ピッチが3分の1まで小さくなってしまいます。

画素数と画質の関係は、こちら に詳しく書いていますが、簡単におさらいしておきます。

画素数を増やすと、細かい部分が綺麗に再現(解像感の向上)されるようになる反面、1つ1つの画素が受ける光量が減少するため、色の諧調性の再現が悪化し、ノイズも乗りやすくなります。

つまり、画素数を増やすと画質が劣化するという事なのですが、言い換えると画素数が画素ピッチの大小に反映されている訳です。

画素数が多い=画質が劣化する ⇒ 画素ピッチが小さい=画質が劣化している

と言えるのです。

画素ピッチはいわば画素数が増えた事を現わすバロメーターみたいなものなんですね。

画素ピッチを小さくするメリット

画素数を増やすと1画素当たりの受光素子の面積が小さくなり、結果的に画質が低下することを説明しました。

また、画素数が増える事で必然的に画素ピッチも小さくなることを説明しました。

しかし、画素ピッチを積極的に小さくすることで大きなメリットが得られる事が有ります。

それは解像度です。

画素数を多くすることのメリットは「写真の細部に渡って鮮明に再現できる」、つまり解像度が上がることです。

でも、解像度を上げる画素が小さくなって画質が悪くなります。

じゃあ、画素数を増やさずに解像度を今より上げる事は出来ないのでしょうか?

その答えは、画素を45度傾けてあげる事です。

画素1つ当たりの面積を変えなくても、45度傾けることで画素ピッチが小さくなります。

画素ピッチが小さくなることで、画素同士の距離が小さくなり、解像度が上がったのと同じ効果がえられるのです。

しかし、実際にイメージセンサーの面積も、画素の面積も変わっていないのですから、いくら画素ピッチが小さくなったとはいえ、単に45度傾けただけで画質は向上しません。

そこには画像処理というソフトウェアの技術が必要となります。

この考え方を製品に活かしたのが富士フィルムのFinePix シリーズです。

画素ピッチを小さくして画素数を増やした富士フィルム

もう10年くらい前の事ですが、富士フィルムがハニカムセンサーという画期的なイメージセンサーを開発しました。

まだ200万画素とか300万画素が主流のころだったのですが、このハニカムセンサーを搭載したFinePix 4900Zは430万画素を誇っていました。

200万個で構成された8角形の画素を、互いにずらして配置することで画素ピッチを小さくし、画像処理にて430万画素の画像を生成するという方法は当時画期的でした。

高画素化が進む昨今では、複雑で生産コストが掛かるハニカムセンサーは市場から淘汰されてしまいました。

残念ですが、これも時代の流れですね。

画素ピッチで分かるイメージセンサー性能

実際のコンデジでは、値段や用途によって様々なイメージセンサーを使用しています。

一眼レフで使われているフルサイズ、APS-C、4/3型の他、1型や1/17型、1/23型など実に様々です。

また、同様に画素数についても製品によって様々です。

ですから、単に画素数とイメージセンサーサイズを見るだけでは、そのイメージセンサーの性能が分かりません。

そこで、画素ピッチが役に立ちます。

次の図は、一眼レフで多く使われているAPS-Cのイメージセンサーを基準に、同じ画質が得られるであろう画素ピッチをセンサーサイズ毎に表したものです。

コンデジやスマホでよく使われている 1/2.3型で200万画素の製品を作ったとしたら、APS-Cの2400万画素と同じ画質が得られるという事になります。

勘違いしないでほしいのは、これは現在の技術を使って作ったらということですので、例えば10年前の1/2.3型200万画素の製品がこれに当てはまるものではありません。

それは、イメージセンサーの性能は年々進化していくものだからです。

画素ピッチ早見表

イメージセンサーのサイズごとに、画素数が増えると画素ピッチがどうなるかについて、横軸をイメージセンサーサイズ、縦軸を解像度(万画素)で一覧にしてみました。

表の見方を簡単に説明します。

イメージセンサーの縦横のサイズを「横mm」「縦mm」に記載しています。

例えばFULLの列を見て頂くと、横mm=36.0、縦mm=24.0 なので、センサーサイズは横36mm×縦24mmという事になります。

左端には1000、1200、1500、・・・・という風に画素数を記載しています。

1000だと1000万画素、1500だと1500万画素となります。

縦=FULL、横=1000 でクロスするセルを見ると9.3と書かれていますが、これがその時の画素ピッチになり、単位はμmなので、9.3μmと解釈してください。

サイズFullAPS-C4/312/31/1.71/1.81/21/2.31/3
横pixel36.023.517.313.28.87.67.16.46.24.8
縦pixel24.015.613.08.86.65.75.44.84.63.6
30017.011.18.76.24.43.83.63.23.12.4
60012.07.86.14.43.12.72.52.32.21.7
80010.46.85.33.82.72.32.22.01.91.5
10009.36.14.73.42.42.12.01.81.71.3
12008.55.54.33.12.21.91.81.61.51.2
15007.64.93.92.82.01.71.61.41.41.1
16007.34.83.72.71.91.61.51.41.31.0
18006.94.53.52.51.81.61.51.31.31.0
20006.64.33.42.41.71.51.41.21.20.9
22006.34.13.22.31.61.41.31.21.10.9
24006.03.93.12.21.61.31.31.11.10.8
26005.83.82.92.11.51.31.21.11.00.8
28005.63.62.82.01.41.21.21.01.00.8
30005.43.52.72.01.41.21.11.01.00.8
32005.23.42.71.91.31.21.11.00.90.7
34005.03.32.61.81.31.11.11.00.90.7
36004.93.22.51.81.31.11.00.90.90.7
38004.83.12.41.71.21.11.00.90.90.7
40004.63.02.41.71.21.01.00.90.80.7
42004.53.02.31.71.21.01.00.90.80.6
44004.42.92.31.61.11.00.90.80.80.6
46004.32.82.21.61.11.00.90.80.80.6
48004.22.82.21.61.11.00.90.80.80.6
50004.22.72.11.51.10.90.90.80.80.6
60003.82.51.91.41.00.80.80.70.70.5

※FULL=フルサイズ(昔のフィルムと同じ大きさ)

この表で見ると、1型のイメージセンサーで300万画素のコンデジを作ったら、フルサイズ2200万画素のデジタル一眼と同じ画質が得られるという事になります。

APS-Cの場合だと、1000万画素の製品を作った同じ画質になりますね。

マイクロフォーサーズ(4/3型)のデジタル一眼には1600万画素(画素ピッチ3.7µm)の製品が多いですが、これはAPS-Cで今主流の2400万画素(画素ピッチ3.9µm)と、ほぼ同じ画素ピッチになる=ほぼ同じ画質が得られるからではないかと思います。

同じ画素ピッチだと、その後の画質の優劣は画像処理に掛かってくるので、イメージセンサーのサイズが小さいマイクロフォーサーズでも、APS-Cと勝負ができるという事でしょう。

一般的なコンデジのイメージセンサー(1/2.3型)でも、解像度を200万画素にまで落とせば、理論的にはAPS-Cと同じ画質が得られそうです。

16年前は普通に200万画素のコンデジが売られていたので、今時の技術で200万画素のコンデジを作ったら、かなり綺麗が画質が得られそうですね。
200万画素だと頑張ってもA5サイズへの印刷レベルになりますが、動画で考えるとフルハイビジョンになります。

1/2.3型で200万画素のビデオ専用機を作ったら、もしかすると4K動画に匹敵する画質になるかもしれません。

一定以上の画素数を超えたら、画素ピッチは変わらなくなる

興味本位ですが、コンデジで最もよく使われている1/2.3型について、縦に画素ピッチ、横に画素数でグラフを書いてみました。画素数を増やすと画素ピッチが小さくなりますが、カーブは緩やかになっていきます。

ある一定以上の画素ピッチになると、多少画素ピッチを短くしても(画素数を増やしても)画質に与える影響は小さいので、数百万画素ずつ増やしながら、その分の目減りを画像処理とかノイズ対策で補っているのかなと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

画素数が増えると各画素の面積が小さくなり、それと共に画素ピッチも小さくなります。

「画素数が増える=画素ピッチが小さくなる=光を受ける面積が減る=画質が劣化する」という関係があるので、画素ピッチが小さくなるほど画質は低下します。

画素数が異なっても、同じイメージセンサーサイズだったら比較しやすいですが、異なるイメージセンサーで画質を比較する場合、画素ピッチを計算することで優劣の判断が出来る様になります。

ただ注意点としては、イメージセンサーは日進月歩しているので、5年以上前の古い製品と比較しても意味がないことは念頭に置いてください。

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