デジタルカメラは、イメージセンサーに当たった光を電気信号に変えて画像として記録します。
通常は、写真が見たままの明るさ(適正露出正)になるようデジタルカメラが自動で絞りやシャッター速度を調整するのですが、その場の光が少なすぎると調整の範囲を超えてしまい、結果的に暗い写真になってしまいます。
そんな時、電気的に信号を増幅する(感度を上げる)という手段を使うのですが、これを ISO感度 と呼んでいます。
ISO感度は、音量が小さく録音された音楽を、無理やりボリュームを上げて聞くようなもので、ボリュームを上げる(=ISO感度を上げる)とノイズが多くなり、画質が荒くなります。
下記の3枚の写真は、ISO感度を上げて画面一杯に写真を表示した状態で、画面の一部を切り取ったものです。等倍(画面1ドットに画像1ドットを表示する)ではなく、ある程度縮小表示(もとの画像が画面サイズより大きいので、画面一杯に表示すると縮小表示となる)となっています。
写真は、上から順位にISO感度をISO125、ISO800、ISO6400に設定したものを掲載していますが、ISO6400だとかなりノイズが載っていますね。
カメラの世界では、「これ以上シャッター速度を遅くすると手振れするぞ!」とか、スポーツなど動きが激しい被写体に対して「これ以上遅くすると被写体がブレるぞ!」という限界値があるので、デジタルカメラはこの限界値に従ってシャッター速度を調整します。
フルオートで撮影する場合は、被写体の動きに合わせて撮影モードが自動決定されるので、場合によって意図しない形でISO感度が上がり、ノイジーな写真になる場合があります。
こんな時のため、ほとんどのデジタルカメラは撮影モードを自分で選択できたり、シャッター速度や絞り、ISO感度を自分で設定できる機能を持っています。