動画に出てくるビットレートって?

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ビットレートとは、デジタル機器同士がデータをやり取りする時の速度を現したものであり、動画の場合だと「動画を再生したり記録する際のデータの転送速度」という意味になります。

例えば、コンデジの仕様表に下記の記載があったとします。

動画フルハイビジョン:1920×1080(30fps:約20Mbps)
ハイビジョン:1280×720(30fps:約8Mbps)
スタンダード:640×480(30fps:約3Mbps)

ビットレートは、約24Mbps、約8Mbps、約3Mbps と記述されている部分で、値が大きいほどデータ量が多くなり、画質も綺麗になります。

ざっくり理解していただく場合はここで終わりですが、知っておくと便利なので、もう少し深く説明させていただきます。
興味のある方は読み進めてください。

目次

ビットとは

「デジタルの世界は0と1だけで構成されている」みたいな事を、どこかで聞いたことありませんか?
例えば、スマホでテレビを見たり、YouTubeで動画を見たり、或いはメモリに記録されている写真を見るなど、デジタル機器が何らかの情報にアクセスする際、全ての情報を0と1という単純な情報として扱っています。

この0と1は電気が有る/無しという状態で表現することができ、電子回路で簡単に作れるため、コンピュータが世の中に登場したときから今日に至るまで、この考え方をベースにデジタル機器が設計されています。

ここでは説明を簡単にするため、1円玉の裏表で説明します。
木が刻印されている方を0、数字が刻印されている面を1とします。

この様に、1円玉が1枚あれば、裏と表で0と1を現わせますので、デジタルの世界では、この0と1が最小単位となり、これを1ビットと呼んでいます。

つまり、1円玉1枚=1ビットという訳です。

下記の様に1円玉を並べると、2進数として解釈することが出来ます。
単純な電気の有る/無しという状態を数値化し、デジタル機器は様々な処理を行っています。

ビットレートとは、この1円玉が1秒間に何個送れるかを現したものです。
1秒間に1円玉1個送り出せたら、1ビットレートと呼び、1bps(bit per second)と表記します。

さて、上記仕様表にはフルハイビジョンで20Mbpsと書かれていましたね。
このMは1,000,000ビット(100万ビット)のことなので、1秒間に2千万個の1円玉が送り出されるという事になります。

バイトとは

繰り返しになりますが、デジタル機器の内部ではビット単位で情報を扱っているものの、1つ1つのビットは0と1しか表せないため、複数のビットを集めて数値として解釈しています。

デジタル機器の世界では、ビットを8個束ねて1つの数値を現すというルールがあり、このビットが8個集まったものをbyte(バイト)と呼んで、意味のある情報の最小単位としています。

1円玉で例えると、1個の1円玉がビットで、それを8個集めたものが1byteになります。

デジカメで撮影した画像をメモリカードに転送するケースを例にとって説明すると、画像は1画素(ドット)ずつ数値データとしてメモリカードに転送されるのですが、例えば丸でかこった画素の値が1だった場合、それを2進数8桁に変換し、0と1の羅列(2進数で00000001)として転送していきます。

一方メモリカードは、送られてきた0と1の羅列を8個づつに区切り、それぞれを数値に復元して保存していきます。

ビットレートと書き込み速度の関係

メモリカードには、保証されている書き込み速度が明記されています。

例えば、下記のメモリカードの場合、90MB/S と書かれていますね。

これは1秒間に90MBの速度で書き込めるという事を現しています。
それから、マルの中に10が書かれた記号はスピードクラス10を現し、アルファベットのUの中に1が書かれた記号は、UHSスピードクラスを現しています。

この辺についてはこちらで詳しく記述しています。

メモリーカードの転送速度はビットレートではなく、1秒間に何バイト書き込めるかを現すことが多いです。

MB/Sは、メガバイト/秒という意味になります。

では、コンデジやビデオカメラの仕様表に記載されているビットレートが、メモリカードの表記であるメガバイト/秒換算するにはどうすればいいでしょう?

これは至って簡単な計算で求められます。

単純に8で割ればいいんです。

このページの最初に仕様表のサンプルを記載していますが、そこにはビットレート20Mbps となっていました。

これをメガバイト/秒で換算すると、単純に8で割って

20Mbps/8 = 2.5MB/S

という結果になります。

つまり1秒間に2.5メガバイト以上の書き込み速度があれば良いのです。

スピードクラスだとクラス4(4MB/S)を選んでおけば大丈夫です。

コンデジの中には、もっと高いビットレートで記録できるものもありますので、クラス10(10MB/S)を選んでおけば、まず問題はありません。

もしこれが4K動画になると、一気にビットレートが上がって、100MBps 程度になります。

100MBを8で割ると12ですね。つまり、12MB/S以上の書き込み速度が必要です。

スピードクラスは10が上限なので、UHSスピードクラス3(30MB/S)か、書き込み速度表記が30MB/S以上のものを選ぶ必要があります。

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